ずっと4人だったのに。
今週のお題「ゾッとした話」から。
数年間まだ学生だった私が体験した話。
幼い頃から夏の家族旅行は伊豆だった。
だいたい花火大会に合わせていつも同じ民宿を利用していて、年賀状のやりとりをしたり利用するときにお土産をもっていったり、食器を片づけるのを手伝ったりもした。民宿ならではの和気あいあいとした関係だった。
民宿は家族経営で、私たちの名前を覚えてくれたり花火の見やすい部屋を用意してくれたり、田舎の親戚家みたいな雰囲気だった。
私も大学生になり、家族旅行の頻度もへってきたときだった。
いつもの民宿がおばあちゃんがボケてしまったため、もう今年からやらないという連絡があった。我が家は寂しかったため、宿泊は別のところでするからお土産だけでもと話をした。民宿のほうもそれなら貸切で最後のお客様にするとその年を最後として泊まらせてくれることになった。
いつものようにドライブしながらいき、お昼くらいにつき車を停めて父が挨拶がてら世間話をしていた。
私たちも荷物だけ先に部屋におかせてもらい、玄関口に合流し民宿の方と話をし海にいった。
夕方になり民宿へもどり、外に付いてるシャワーをあびてお風呂もはいり部屋でゆっくりしていると、夕食の声がかかった。
おばちゃんが夕食を大きな台にのせて階段を上がってくる。私たちは配膳を手伝いながらまた世間話をしていた。
おばちゃんが戻ったあとおじさんがメインをもってくる。
そこで気づいた。一人分多い。
メインだけでなく全て。
毎年家族4人できている、民宿も把握していてちゃんと話もしている。
サービス?とも思ったが、いままでいろんなサービスをしてもらったがこんなことはない。ましてや、他の部屋と間違えたこともない。今年は貸切だからだ。
おじさんに多いことを伝えると、私たちを見渡して、そうだよな。。とつぶやいた。
そして
○○さん家だから4人だよね。
いや、俺もお嬢さん2人姉妹ってわかってたんだけど髪長い子がいたもんで。
いつも短い髪のお姉ちゃん、とわたしを指差す。んで妹ちゃんと妹を指差した。
他に姉ちゃんはいないよな?
ずっときてもらってるし、おかしいな。
俺もボケたか?なーんて。。
沈黙が流れた。
おじさんが貸切だし、最後なんだ!見間違えだ!食べてくれ!とそのまんまだったので私たちはありがたくいただくことにした。
おちありです。
私たちはしばらく考えた。真相に気づき食べ終わったあとおじさんに謝罪した。
いつもはショートヘアの私が成人式前で髪が長かったのだ。
おじさんがきたときは、まだお風呂あがりで髪をタオルにくるんでいたからおじさんは気づかず。
私も伸ばしてるとはいえ、肩くらい。
いつも結んでいたためすぐに気づかず。
夏はショートヘアだが肩くらいになることはたまにあり夏前にざっと切ってしまうので気にしていなかった。
多分、海いくまえに話してたときは結んでいた。シャワーあびて2階にあがるときタオルで巻くためにほどいたのだ。
おじさんに髪を乾かした状態で謝罪にいくとやっぱりそうだったようで大笑い笑
最後にやられたー!笑
オンボロ宿だからとうとうでたかと。
宿しめるまえにゾッとしちゃったじゃねぇかー!もう成人かー。こんなに小さかったのになー。
と楽しそうだった。
最後に思い出を振り返れたのはよかったが、食事が5人前きたときは家族みんなゾッとしたとおもう。
原因が私とわかったときは、一瞬おじさんに怒られるかとおもった私。
謝罪まで気が気でなかった。。。
夏のゾッとした話でした。